
プリズナートレーニング をやっていくうえでネックになるのが、序盤だとこのプルアップ系の種目になると思います。
なぜなら、プリズナートレーニングは確かに特別な器具は不要ですが、それなりの環境が必要だからです。ステップ2になると、いきなりぶら下がれる環境が必要なので、なかなか進めないということも多いと思います。
私は公園の鉄棒などを使用しますが、常に使用できるわけではないので、無理な時はこのヴァーチカル・プルに戻ってくることが多いです。ただ負荷が軽すぎます。
なんとかこのヴァーチカル・プルの応用で難易度を上げていくことはできないのでしょうか。
回数を増やしてみたらどうだろう
単純に回数を増やせば筋肉の疲労が増えますから、難易度は上がると思います。
ただ、このヴァーチカル・プルはものすごく負荷の軽い運動種目ですから、約1年前にプリズナートレーニングを開始した段階で「100回くらい問題なくできそうだ」とすら思っていました。
でも実際にはやったことないので実際に試してみました。
ヴァーチカル・プルをやり始めた時「こんなの100回やっても余裕だぜ!」って思った人、多分たくさんいると思うんだ。
実際にやってみたよ。
やってみて感じたこと↓
無駄ではない。
でもやり続けることにそれほど大きな意味はなさそう。ってこと。
確かに肩甲骨と腕の連携に集中できるけどね。
— アツシ@プリズナートレーニング・ヨガ (@atsushi_k0) 2018年10月5日
これが真実です。
著書の中で著者も述べていたように、持久力が向上することはあっても、筋の最大出力が強くなるという面では効果に乏しいでしょう。
実際にやってみても、特別な疲労感もないし汗もそれほど出ませんでした。
単純に回数を増やすというのは、関節を鍛えるという点では効果は高そうですが、時間がかかるし現実的ではありませんね。
ワンアーム・ヴァーチカル・プルはどうだろう
同じ動作でも片手で行えば単純に負荷が倍になるはずですから、効果は高いのではないかと考えました。
本当ならぶら下がれる環境を整えて、素直にStep2へ進むのが1番だけど、その環境が作れない人向けに、身になるトレーニングを考えるとしたら、ワンアーム・ヴァーチカル・プルはいいアイデアかも。
片腕ずつやれば確かに時間はかかると思うけど、100回のヴァーチカル・プルよりはマシだと思う。
— アツシ@プリズナートレーニング・ヨガ (@atsushi_k0) 2018年10月5日
ここでも書いていますが、やはり時間はかかります。片手でワンアーム・ヴァーチカル・プルを40回3セット、左右ともに行いますからね。
でも右でやっているときは左は休憩しているので、続けて行えばインターバルの時間の節約はできます。
本来なら素直にステップ2に進んでもいいのですが、ここでは
- 鉄棒のようなぶら下がれる環境が常に使えるわけではないこと
- ステップ2はいきなりハードルが高すぎること(日本でもアメリカでも、序盤の最難関の壁と言われています)
こういった人が、応急処置的に行えるトレーニングとして、手札の1つとして持っておいたらいいかな、というくらいのスタンスで捉えてもらいたいです。
で、実際に行ってみました。
ワンアーム・ヴァーチカル・プルは、ホリゾンタルプルへの橋渡しとしては難易度が低めだけど、両手でやるより負荷は強め。
ぶら下がれる環境がないときの苦肉の策としては良いかな。
時間がかかるのがネックだけど、先週は100回3セットやってたくらいだからそれよりはマシ。
— アツシ@プリズナートレーニング・ヨガ (@atsushi_k0) 2018年10月12日
うん、100回のヴァーチカル・プルよりはいい具合に汗もかいて、筋疲労もありました。
空いた手で、反対側の背筋とか腕の筋肉を触りながら筋肉に意識を向けたり、収縮を確認することもできて、これはこれで助かる。
最初は物足りないかもだけど、3セット目くらいには良い運動になったなーって感じると思うよ。
— アツシ@プリズナートレーニング・ヨガ (@atsushi_k0) 2018年10月12日
そうそう、最初は「片手でも100回できるわ」とか思っていましたが、最終的にはじわじわと効いてきた感じでした。これは普通にヴァーチカル・プルをやるよりいいかもしれません。
気になる点としては、左右の協調した(連動した)動きにならないので、左右が分離した運動になることと、そのままやると身体がねじれたり傾いたりするのを、カウンターの力で戻しながら行うので両手動作とは違った質の運動にならないかというもの。
でも、ステップ10で片手で懸垂しようとしているのですから、それは問題ないでしょう。普通のヴァーチカル・プルが退屈に感じられるレベルの人であれば試してみる価値はありそうです。
試行錯誤できる余地があるのがプリズナートレーニングのいいところ
著者が著書で述べているとおりに行うのもいいでしょう。愚直に行うことで本に書かれているとおりの成果が確約されているようにも感じます。
一方で、どうしても超えられない壁(難易度が自分の筋力とかけ離れすぎていたり、環境がどうしても整えられないこと)が出現した時に、自分でその種目の狙いや要点を理解して、大きく的を外さない範囲で応用動作を考案して組み立ててみる余地がプリズナートレーニングにはあります。
アツシさん @atsushi_k0 が片手でのヴァーチカルプルをツイートしていたので、私も片手で
ウォールプッシュアップ
15-15
インクラインプッシュアップ
10-10
やってみた!結構効くし、左の方が何となく弱い!
アンイーブンで停滞してるし取り入れて片方ずつ強化しよう。#プリズナートレーニング
— 鶴岡 信慶 【つるさん】 (@golpanotsuru3) 2018年10月12日
結局、序盤のステップでは両手動作でも、最終的には(プッシュアップ、プルアップ、スクワットなどは)ステップ10に到達すれば片腕や片脚で行う種目です。
最終的にそれができるようになるところをゴールにしているなら、低いステップの種目を片手で行ってみるというのはある意味で的を得たアプローチ法ではないかと思います。
また、左右で思っている以上に筋力の差が大きいものです。
私が以前に、スクワットのステップ7など行っていた時は、左では7〜8回できていたのに、右では1〜2回しかできないということを経験しました。
これは普通に両脚動作だけで鍛えていては自覚することができなかったことです。おそらく得意な側の筋力を優先的に使っているということに、自分ではなかなか気がつかないということなのでしょう。
最終的には両側での協調した動作を習得することで左右のバランスをとることと、弱い側に負荷を集中して成長速度を高めることを両立するのもいいかと思います。
たとえば、ウォーミングアップとして低いステップを片手で行い、本番の中盤ステップでは両手でしっかり行うという具合です。
筋肉の成長が停滞した時に、新しい刺激を筋肉に与えてあげるときの方法の1つとして、また与えられた環境の中で最大限の成果を得るために、枠の中で枠にとらわれない発想 を使い、現状を打破していく姿勢は大切だと感じました。
今回の片側だけで行うトレーニングというのは、アイデアの1つに過ぎません。決まったネーミングがあるような有名な種目だけで型にはまったトレーニングをするのもいいし、自分でトレーニングを編み出してもいい。
その種目で達成したい目標と、最終的にどんな自分になりたいかというビジョンがぶれていなければ、いろんな道を通りながらゴールに向かっていくという取り組みは、なかなか魅力的なのではないかと思うのです。
【お知らせ】私がプリズナートレーニングに出会ってから2年以上の取り組みで感じたことや体感した気づきをまとめた記事を書きました↓
参考:プリズナートレーニングを実践して得た効果や実感したことや気づきのまとめ
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