

健康的な生活を送るために、柔軟性は筋力と並んで重要な要素であることは広く知られています。
でも、毎日真面目に取り組んでいても現状維持がやっとであり、なかなか柔らかくなるところまでは進歩しないという人が多いのではないでしょうか?
私も流行りのストレッチなど色々と試しました。理学療法士としての知識も取り入れました。そのうえで自分で試行錯誤を繰り返し、今の時点で気をつけているポイントをまとめておきます。
力を抜いて伸ばすだけでなくその筋肉を「使う」のが大切
たとえば、朝起きていきなり前屈とかしてみますと、全く実力が発揮できないのに気がつくと思います。
もちろん身体を痛めないように気をつけて試してみてください。いくら身体が柔らかい人でも起きてすぐというのはとても身体が硬いものです。
でも、起きたあとで色々と動いてからの前屈だとずいぶんと柔らかくなっています。
これって、別に柔軟体操をしたわけではないですよね?でも柔らかくなっているのです。
ここから分かるように、筋肉を伸ばすにはストレッチが唯一の選択肢だという固定観念があると、柔軟性はなかなか手に入りません。
逆に適度に筋肉を使い、筋肉の血流を高めてあげることをするというのも柔軟性を高めるのには効果的です。
そしてそれを継続して筋肉を鍛えるということが結果的には柔軟性を高めるのに必要なことだということに気がつくと思います。
全力の70%程度でストレッチを行う
強い負荷でのストレッチ、長い時間をかけてのストレッチが柔らかい身体を手に入れるためには必要だという考えの人は意外に多いように思います。
でもそれで翌日に筋肉痛になって、動きがぎこちなくなってしまった経験はありませんか?
ストレッチや柔軟性を高めるための運動というのは、やりすぎたら意味がありません。
ストレッチや運動をしている時に、筋肉に伸びを感じていればその筋肉は伸びているわけですから、別に70%くらいの努力でも効果はあります。
やり過ぎを予防するためにも100%の効果を求めようと強い負荷で行うというのはやり過ぎのことが多いです。
ちなみに、お風呂から出て身体が温かくなっているときにストレッチすると効果的とよく言われていますが、普段伸びないところまで簡単に筋肉が伸びてしまうので、やり過ぎになってしまうことが多いです。
私はオススメしておりません。何事も過ぎたるは及ばざるが如しです。

隣接する関節の運動を意識する
筋肉の中には、2つ以上の関節をまたいで走行している筋肉がいくつかあります。二関節筋とか多関節筋とか呼ばれています。
股関節を柔らかくしたいと思ったならば、開脚したときの膝関節や腰の姿勢はどうなっているかというのは大切です。
また、膝の運動や腰椎の準備運動をしてから開脚すると、準備運動をしなかった時と比べて柔らかくなっているということを体験できると思います。
人間の身体は一つの関節、骨、筋肉といったパーツで動いてあるわけではなくてシステムとしてお互いに影響しあっているわけですから、この考え方はとても大切です。
日常生活の動作でも、ロボットみたいに一つの関節だけが動くなんてことはありませんよね。
とにかく継続第一なのは言うまでもない
私がライフワークとして取り組んでいるヨガには、これらの要素が全て入っています。単純なストレッチとはこういうところが異なる点だと感じています。

ともあれ、いくら理論が素晴らしくても継続しなければ意味がありません。
かといって、いくら毎日継続しても間違った努力をしていたらもったいないし、逆に身体を痛める原因にもなります。
あくまで健康のために行うことですから、控えめに、しかし丁寧にストレッチするのが大切です。
そして時にはストレッチから離れていろんな角度から柔軟性向上にアプローチしてみるのがいいのではないでしょうか。
Posted by Atsushi(@Atsushi_k0)