
先日、毎月恒例で行なっているロードバイクでのプチツーリングを真夜中(午前0時出発)で決行しました。
普段のツーリングは、あくまで出勤前の時間を利用したプチツーリングというコンセプトで行なっていますが、時間に自由がない後輩への配慮から、今回のミッドナイトランが実現しました。
実際にこんな時間にロードバイクで走るなんて初めてだったので緊張しましたが、案外無事に楽しむことができました。というか、この時間に練習しているロードバイカーは多いんですね。知りませんでした。
そして実際に走ってみると、この時間に走ることならではのメリットとデメリットを感じました。
真夜中にロードバイクで走ることのメリットとは
明るいうちに何度か走っていた道を夜中に走るということで、どちらにもメリットがあるということがわかりました。
逆に言えば、やってみないとわからないこともありますね。

家事や育児がひと段落している時間だから、誰にも迷惑をかけずに済む
今回のミッドナイトランについては家族の了承を得て行きました。
普段通りに子供たちを寝かしつけ、妻も寝てしまって、ブログの記事を2つくらい書いてから出かけましたので、時間的にも余裕がありましたね。
いつも行なっている早朝ランだと、家族は同じように寝ている時に出発しますが、その後で私はそのまま仕事に行きますから家には帰りません。
子供達の世話や家事を妻に任せることになりますから、帰宅すると妻も疲れていて機嫌が悪いことも多いです。
個人的な趣味ですから、家族に迷惑がかからない方法で行えるというのは嬉しいポイントです。

時間がたっぷりあるから、初心者がいても余裕を持ってプランが立てられる
早朝ランの場合、仕事が始まる時間から逆算して、出発を6時に設定しています。初期メンバーである我々はそれで十分に往復できる距離です。
でもこれだと、どうしても休憩時間をたっぷりとることができませんから、ペース配分をかなり考えて行う必要があります。
また、慣れていないメンバーを誘った時に途中でバテてしまい、ペースが上がらないということも考えられます。
これだと、興味があっても参加したいと言いにくい人もいると思います。
初心者の人がメンバーに入っても快適に走れて、次も参加したいと思ってもらうためにはこのミッドナイトランという選択肢はかなり有効です。
少しくらい遅くても時間がたっぷりあるので、気にすることはありません。
また、自転車の種類によってはスピードが出ないなんていうケースもあると思います。シティサイクルやマウンテンバイクは、それぞれにいい点もあるのですが、スピードという観点から言うとちょっと弱いんです。
そういった人たちにも参加してもらえるというのが嬉しいポイントです。

交通量が少ないから安全かも
この日はほとんど自動車に出会いませんでした。
明るい時間帯だと、どうしても自動車におびえながら走らないといけないのですが、夜中だとほとんど気になりません。
信号機も黄色の点滅信号になっているケースが多く、信号で頻繁に止まるということも少なくなりますから、快適に走れます。
もちろんそれでも、交通ルールは守らないといけませんけどね。
涼しいから熱中症の危険性が少ない
汗をかかないということではありませんが、日中に走るよりも水分補給の必要性が低いと感じました。
これは距離が短い(片道約20km程度)ということも関係していますが、もし同じ道のりを昼間に走った場合、どうしても汗を多量にかくことになりますからね。
走っていれば汗も乾きますから涼しさすら感じます。
今回は6月でしたからそれほど日中でも暑くないのかもしれませんが、8月や9月だと夜中でも暑いのかな?
眠いかもしれないけど、ペダルをこいでいたら寝ちゃうことはないんかないかな?
究極の眠さの中ではペダルをこいでいても眠くなるのかな?
出発した時点では、私はけっこう眠いなーと感じていましたが、走り出すとだんだん目が覚めてきて、終了するまでの2時間半はほとんど眠くありませんでした。
やはり息を弾ませながら走っている最中では眠気もなくなるんですね、当たり前かもしれないけど。
私がこのミッドナイトランに参加するうえで一番不安だったのが眠気なんですが、それほど気にすることもありませんでした。
景色がほとんど変わらないから走りに集中できる
景色をみながらゆっくりツーリングするのもいいのですが、景色がほとんど変わらないミッドナイトランにもメリットはあります。
自分がどんな姿勢で走っているのか。
ペダルをこいでいるときにどこに力を入れているのか。
ペダルを蹴っていない方の足はどうしているのか。
前を走る人はどんなフォームで走っているのか。
気づくことが多くありました。
海も山も見えません。見えるのは道路の状況と一緒に走っている仲間だけですから、こういう状況も考えようによってはプラスですね。
ロードバイクで真夜中に走るデメリットはやはり「危険性」
景色が見えないから走りに集中できたり、交通量が少ないから快適に走れたりというメリットも、考え方によっては危険性を持っているとも言えます。
同じ現象をメリットと捉えるかデメリットと捉えるかの違いですが、知っておくことは大切です。
猫とかイタチなんかの野生動物が飛び出してくる
田舎の道路に特有の現象かもしれませんが、夜行性の動物が急に出てくる危険性は高いです。
今回はそういったことはありませんでしたが、もし急に猫とかタヌキが出てきた場合、こちらも身体をむき出しにして高速走行しているわけですから、衝突した時の危険性は大きいです。
どんなに気をつけていても、急に飛び出して来たらどうしようもないケースもあると思うのですが、そういった危険性があるということは考慮して、少しスピードを控えるくらいがちょうどいいのかもしれません。
パンクなどのトラブルがあった時に周囲にだれも助けてくれる人がいない
24時間営業しているコンビニやガソリンスタンドもあるのですが、その店員さんが自転車のトラブルを解決してくれるとは限りません。多分無理なんじゃないかな?
昼間であれば助けてくれるから安心だということでもないのですが、真っ暗な中でトラブルにあうと、かなり心細いです。
タイヤの空気圧のチェックやタイヤに異物が刺さっていないかの確認。タイヤのひび割れやライトの点検など、できるメンテナンスは出発前にしっかりとしておくことをお勧めします。
だいたいのトラブルはタイヤ関係じゃないかと思いますので、しっかりとチェックしておきましょう。

暗いので自動車から見られにくいし、前方が見えにくい
ミッドナイトランのことを妻には事前にLINEで知らせておいたのですが、帰宅すると反射材のタスキなんかを用意してくれていました。
妻のお父さんもロードバイクに乗るので、そのことを話すと貸してくれたというのです。

妻の一番の心配は事故でした。当然ですけどね。
まぁ、カッコいいものではないのですが、事故の危険性を下げてくれるのであれば、妻の気持ちにも配慮して持って行くべきと判断しました。
実際、夜間の自転車は全然見えないということを、ロードバイクを購入した店の店長さんから言われていましたので、これは当然の措置だとも思いました。
実際、メンバーと合流した時には私以外の全員が暗い感じの服装で、反射材もあまり身につけていませんでしたので、これは危険だというのは一緒に走っていてすぐに感じました。
すぐ前を走っているときはこちらのライトに照らされて見えるのですが、ちょっと離れると分かりにくいんですよ。
反射材を持って来て正解でしたね。
あと、自転車のライトってそんなに明るいものばかりじゃないんです。自転車屋さんに言われたのは「最低でも4,000円以上のものじゃないと、危険すぎて夜間は走れない」ということ。
私はこの言葉通り、4,000円以上のものを使用していますが、実際にはそれでも十分だとは言えませんでした。
前を走るメンバーたちが、急に何かを避けるように自転車をくねらせても、あまりに前方の自転車に接近していると、とっさのことなので何をしたのかわからないままに落下物を踏んでしまい転倒なんてことも考えられます。
実際、今回もそれでヒヤリとしたことが2回ほどありました。
車間距離をしっかりと確保することと、ライトはかなり明るいものを用意しておくということが大切だと感じました。
もし頻回に走るということなら、もう一つくらいライトを用意しておいてもいいかもしれません。
自動車がものすごいスピードで走っていることが多いので危険性が高まる
夜は交通量が少ないから快適に走れますが、それは自動車やバイクも同じことです。
特に深夜はトラックが尋常じゃないスピードで走っていることが多く、後方から迫ってくる車両に対する注意も必要です。
今回は路側帯の幅が広いほうの道を選んで走ったのですが、それでもトラックや乗用車が通過するたびにヒヤヒヤしました。
風圧だけでよろけてしまうくらいの速度で、高速道路を自転車で走っているのと変わらないレベルじゃないかな?
私は反射材をたくさん身につけていたから、隊列の最後尾を走りました。
我々に気がついてくれたトラックは、かなり大幅に距離をとって通過してくれましたが、それでも速度は全く落とすことはありませんでしたから、風圧がすごかったです。怖かったです。
走るルートを工夫することも必要ですが、見られる対策をしっかりとしておくことをお勧めします。
帰宅してから眠れない
ペダルをこいでいると眠気が吹き飛ぶというのは、夜にめっぽう弱い私にとっては助かったポイントなのですが、2時間以上も自転車をこいでいると帰宅してから全然眠れないんです。
完全に人間の生活リズムとかけ離れた活動ですからね。
帰宅後にシャワーを浴びてプロテインを飲んでからすぐに寝たのですが、身体も気持ちも興奮しているのでしばらく寝つけませんでした。
おかげで翌日はメチャクチャ眠かったです。
他のメンバーはこれで仕事に行ったのかと思うと、夜に強いというのはすごいなーと思いました。
ちなみにメンバーの一人は、夜中の2時半くらいに解散した後に5時くらいから、畑にトウモロコシを植えてから仕事に行くのだと言っていました。
信じられませんが実際に行ったようです。ほとんどバケモノですね。とてもマネできません。
万全の夜間走行対策をしておくことをお勧めします
以上、実際に夜中にロードバイクで走ってみたことで感じたメリットとデメリットをお伝えしましたが、自転車通勤の時に感じたメリットやデメリットとは違った危険性があるというのが一番に感じたことでした。
特に危険性という観点から言うと、自転車通勤で感じた危険性というのは周囲の交通、特に自転車同士の事故とか左折・右折する車両との意思疎通がうまくいかなかったというような 人的な要因 が大きい気がしますが。
一方で、深夜の走行では真っ暗だということで 環境的な要因が大きいのではないでしょうか。
実際に、真っ暗な公園で私の自転車を後方からライトで照らしてみるとこんな感じです。

これに、借りてきた反射材を足してみましょう。
まずは、こんな感じの反射材。

まっすぐですが、棒状のものに叩きつけるとクルクルっと巻きつくやつです。

この巻きつけるタイプの反射材を自転車のサドルの下に装着するとこんな感じです。

さらに反射材のタスキ。

実際には肩からかけて身につけてはしりましたが、これをプラスするとこんな感じです。

これくらい反射材を装着しても十分とは言えないのですが、あるのとないのでは全然違いますね。
あと、ライトも前方をほとんど照らしてくれません。

これでスピードを出して走るとなると、前方の落下物や動物に気づくのはかなり遅れますから、非常に危険ですよね。
ぜひ、夜間の危険性を考えて対策を万全にしてから楽しんでもらいたいと思います。
私もライトをもう一つくらい買い足しておきたいとおもいます。