
前作のプリズナートレーニングに感銘を受けた人なら、その続編が出ると聞いた途端に予約したんじゃないでしょうか?
私もその1人です。
ただ、前作は素晴らしい内容であると同時にいくつかの疑問点が残りました。
この本はその疑問点に見事に応えてくれる内容となっています。
前作に残された疑問点とは
監獄に収監されていた元囚人が、器具をほとんど(あるいは全く)使わずに最強の肉体を手に入れるという内容の前作は、私がウェイトトレーニングやマシントレーニングで鍛えていた時に抱いていた疑問にしっかりと答えてくれました。
特殊な器具に頼らなくても身体を鍛え上げることは可能なんだと希望を持たせてくれました。
そして今もプリズナートレーニングを継続しています。
まだ4ヶ月しか経っていませんが、マシンやウェイトを使っていた時よりも確実に筋肉が発達しているのですから、驚くしかありませんね。
ただ、プリズナートレーニングを始めた時にブログにも書きましたが、少し気になる点がありました。
栄養学の視点は重要視しないの?
前作には プロテイン不要 と書かれていましたが、本当にそれでいいのでしょうか。
私は以前はプロテインを当然のように使用していましたが、高額な投資を身体にしているにもかかわらず、ぜんぜん結果に反映されている実感が持てませんでした。
それが私がプロテインを否定する理由です。それだけです。
なので、心のどこかではスポーツ栄養学を無視しきれない部分がありました。

材料がなくては家は建たないというたとえ通り、やはりプロテインをはじめとした栄養学の視点はトレーニーであれば不可欠なものではないのかと思うのです。
本書にはその問いに対する筆者の経験に基づく答えが記されていました。
指や首などの特殊な箇所はどうやって鍛えるの?
前作で紹介されていた BIG6 と呼ばれるトレーニングにより、全身をまんべんなく鍛えることができるというのは理解でいますが、それでも指や首の筋肉を鍛える方法は別にあってもいいように感じました。
実際に BIG6 を行なっていると、明らかにターゲットにしている大きな筋肉よりも先に小さい筋肉が疲労してしまうからです。
もちろん、コツコツと BIG6 をやっていれば、自然と首や指が強化されるというのは理解できるのですが、少し効率が悪いように思いました。
単純に盲目的に行うよりも、論理的に行うという側面があっても良さそうなのになーって思っていました。
つまり、自分にとって(おそらく多くの人にとって)弱点だと思われる箇所を重点的に鍛える方法です。2作目には ショットガンマッスル と呼ばれる細かな特定の筋肉について部分的に鍛える方法も記されています。
ストレッチは重要視していないの?
私がトレーニングで重要視していることの中に 柔軟性 があります。

どうしても鍛えるばかりでは筋肉は発達して強化される一方で柔軟性が犠牲になるイメージがあったからです。
ゴリゴリのボディビルダーの肉体が、バレリーナのようにしなやかであるというイメージはおよそ結びつかないように思うのです。
本書では 関節”防弾”トレーニング のような表現で紹介されていますが、やはり健康的な肉体には柔軟性も不可欠なようです。
ここでも、私がトレーニングに求めているものが同様に紹介されているということで一安心しましたが、どうやら従来の静的なストレッチのような単純なものではなさそうなのです。
キャリステニクス的なストレッチとはどのようなものなのでしょうか。
プリズナートレーニングは単なる自重筋トレではなくて、生きていくうえで必要な「強さ」を手に入れるための総合的なシステムアプローチ
筋力だけでなく柔軟性も必要。
パーツとして個別の筋肉を鍛えるだけでなく身体全体をシステムとして総合的に鍛える。
栄養、休息、睡眠、怪我からの回復(治療やリハビリ)など、トレーニングにかかわる様々なものをいろんな視点から紹介しており、本当に前作と今作の2冊でかなりの次元の肉体を作り上げることができそうな予感がします。
それは、この本が単なる 筋トレ本 ではなく、人間として必要な 強さ にフォーカスしたものであるということに由来します。
みなさんは単なる筋力、筋肉が欲しいですか?
それとも今後数十年をタフに生き抜くための 強さ が欲しいですか?
後者がお望みであれば、是非ともこの本を手に取るべきではないかと思います。
私も熟読して実行に移したいと思います。
【ちなみに前作についての記事はこちらです】
参考:プリズナートレーニングで肉体の強化に挑むことにしました | 歳月庵
【お知らせ】私がプリズナートレーニングに出会ってから2年以上の取り組みで感じたことや体感した気づきをまとめた記事を書きました↓
参考:プリズナートレーニングを実践して得た効果や実感したことや気づきのまとめ
ちなみに、当ブログの関連記事のなかでは、開始して1年が経過した時点で気づきをまとめた記事が一番読まれています。
ぜひ参考にしてみてください。