
今や空前のトレーニングブームです。
健康的な肉体を得て健やかに生きていくためには、お金を払ってしんどいことをしないといけないというなんとも笑える時代になりました。
テレビやインターネットの情報も、筋トレやダイエットに関するものが溢れていて、さほど興味がない人でもある程度の知識を持つ時代となりました。
でも、私はその内容に違和感を感じているのです。今回ご紹介する 監獄式ボディビルディング という本は、その解決策になり得るのでしょうか。
巷に溢れるトレーニング情報に感じる違和感
時代背景からも言えることですが、今は飽食の時代です。
食べ物が溢れ過ぎているのに、逆に文明の進化とともに人が動く量は減少しています。
糖尿病患者の増加が自動車の普及率と同じカーブを描いていることが物語っているように、太っている人の割合が急激に増えています。
それに伴って、太っている人をターゲットにしたトレーニング戦略も、ものすごく多く紹介されています。
- どうすれば効率よく痩せるのか。
- どうすればかっこいい身体になれるのか。
といった感じですが、この2つは下手をすると同じ意味に捉えられがちです。
つまり、多くの情報がターゲットにしているのは太った人であり、太っている人が体を引き締めて魅せる身体になりましょう、というタイプの情報が大多数を占めているわけです。
一方で、私のように痩せ型のヒョロヒョロボディを持つ人がどうすればたくましい魅せる身体になれるのかという情報は、ないわけではないのですか圧倒的に少ないです。

これを何人かの友人に相談すると「モデル体型で何を着ても似合うからうらやましい」なんて言葉が返ってくるわけです。
その友人に悪意がないのは分かっていますから何も言いませんが、わたし的に解釈すると、「オマエ、弱そうだな」って言われているのと同じなんですよ。
ガリガリにはガリガリなりのコンプレックがあるんです!
トレーニングしてもなかなか筋肉が大きくならない問題
わたしはこのコンプレックを克服しようと、マシントレーニングやプロテインを片っ端から試しました。

結果的に、筋力はある程度増えたのですが、筋肉の見た目はさほど大きくは変化しませんでした。
途中で結果が出ないことにガッカリして諦めたこともありました。何年もトレーニングして、お金も時間も精神力も使い果たした結果、身体がほとんど変わらなければ誰だってそうなります。
単純に考えて、取り入れるカロリー(栄養素)が圧倒的に足りないということも考えて、食事もそれまでの3倍くらい食べました。
力士が「食べるのも稽古の一環」と言いながら、たくさん食べるのを思い出したからです。
結局、食べ過ぎてお腹が痛くなり、そのあと何もできなくなり、苦しみながら眠ることになります。
翌朝トイレに行って出せば体重は元どおりです。眠りの質も悪くなるし、身体も変わらない。健康になるためのトレーニングで健康を失いそうだと判断してやめましたけどね。
痩せ型の人がたくましい肉体を手に入れるのは、ある意味太っている人が魅せる身体を作っていくことと同じように難しい問題なのです。
筋肉量と筋力はイコールではない!?
筋肉がたくさんあるたくましい人は筋力も強い。これまではそれが疑いようのない事実でした。
でも、わたしはこれに昔から違和感を感じていました。
わたしの祖父は、わたしと同じように痩せ型のヒョロヒョロ体型でした。
でも、営んでいる稲作農業では30kgあるお米の袋をいとも軽々と運んでいたのです。
どこにそんな力があるのでしょうか。ムキムキでもないのに、、、。
「あれ?もしかして、筋肉の大きさとパワーは関係ないのか?」
そんなことを考えつつ数年が経過し、わたしはプリズナートレーニングの本と出会いました。
屈強な肉体を持ちながら、片手で懸垂できない人、片脚でスクワットできない人が多く存在する事実を知り、祖父と真逆のパターンもあるのだと知った時に、わたしの中では確信に変わりました。
筋肉量と筋力は必ずしも関連しているわけではない
そして今回出会った 監獄式ボディビルディング という本でそれについて言及されており、わたしの胸は熱くなったのです。
筋肉と筋力は分けて考える
もちろん、強い筋力があればそれだけ強い負荷でトレーニングできるわけだから、筋肉の発達も促されます。
最終的には筋肉と筋力は分けて語れないのかもしれませんが、この本では、筋肉を鍛えてボリュームを増すのと、運動神経系を鍛えて筋出力を増す方法を区別しています。
より効率の良い方法というのはそれぞれに存在するようです。
監獄ボディビルダーになるための十戒
今までの本と違い、自重トレーニングで筋肉を増やすためのポイントが多くの視点から語られています。
単純に具体的な運動プログラムを示すだけでなく、栄養の問題、睡眠の問題、ホルモンの問題、さらには心の問題に至るまで、一冊の本の中に詰め込まれています。
詳しい内容は本を読んでもらいたのですが、具体的な例を交えながらあらゆる視点から解説していることで、今の自分に何が足りていないのかを探しやすくなっています。
何か1つを自分のトレーニングの中に活かしてみて、変化がなければまた本書で語られている別のポイントから探ってみるということが可能です。
強いだけの男じゃなくて、強そうな男の要素も取り入れよう
たくましい肉体に憧れる人は少なくありません。いつかは自分も・・・。

でも、見かけ倒しでもダメだし、羊の皮を被った狼でもわたしは物足りないんです。
筋力と筋肉を両立させた肉体こそわたしの理想であり、そういう肉体を望んでいる人って多いはずです。
そういう高みを目指している人の中で、なかなか結果が出ないと悩んでいる人にとって、この監獄式ボディビルディングという本は一通り目を通してみる価値のあるものだと思います。
どうせ頑張るなら確実に結果を出したい!
そんな人にこそこの本は必要なのかもしれませんね。
【お知らせ】私がプリズナートレーニングに出会ってから2年以上の取り組みで感じたことや体感した気づきをまとめた記事を書きました↓
参考:プリズナートレーニングを実践して得た効果や実感したことや気づきのまとめ
ちなみに、当ブログの関連記事のなかでは開始して1年が経過した時点で気づきをまとめた記事が一番読まれています。
ぜひ参考にしてみてください。