他人に客観的に指摘していることを自分には全くできていないのなんでだろう
2016/08/09
普段生活していて、いつも疑問に思うことがあります。
他人には適切に指摘できるのに、自分のこととなると全然できていないことが意外なほど多いということです。
よく「医者の不養生」なんて言葉がありますが、それと同じようなことが日常的に散見されます。
ここに、ヨガの学びを深めていくヒントがありそうなのですが。
他人のことは客観的に見ている
例えば、私の本業である理学療法士について言えば、私の職場では腰痛持ちのスタッフが全体の8割(私は腰痛持ちというわけではありませんが)、そのうち、マイコルセットを持っている人は8割、腰痛持ちの1割は業務中に魔女の一撃を受けて業務遂行困難となり早退するということが年に1回以上あります。
そんなスタッフが、患者さんに腰痛改善のための運動指導や日常生活指導を行っているのです。
実際にそれで、患者さんの腰痛は改善していますが、なぜ自分達は指導者の立場でありながら自分の腰痛を改善させることができないのか。
なぜ腰痛を予防する取り組みを実施していないのか。
そこが大きな問題であると考えています。
自分のことを客観的に見るのは難しい
こういったケースはいろんな場面で散見されます。
私の実家が懇意にしているお寺の住職は、訪れるとありがたいお説教をして下さいます。
法話というのでしょうか、私自身はそのお説教を聞くのが好きで、素敵な学びに満ちています。
しかし、その裏舞台を垣間見る機会があった時に、住職が近しい人に段取りの悪さをしきりに説教しているのです。念のため言っておきますが、先ほどの お説教 とは意味が全然違いますよ。
先ほどは素晴らしいことを言っていたのに、それとは真逆のことをしている時にすごい違和感を感じました。
それ以外にも、言ってることとやってることが真逆であるということは往々にしてあります。それほど、素晴らしい考えを自分に当てはめるというのは難しいことなのですね。
ヨガでの学びを自分にどれだ活かせるのかが私の課題
私も、こういうケースはたくさんあります。
いくらヨガを通して素晴らしい学びがあったとしても、それがマットの上だけのものであれば意味がありません。
マットの上での1時間のプラクティスが、残りの23時間に影響を与えないようであれば、その学びは全く意味のないものとなるのです。
私がヨガに強い関心を抱く理由の一つにこの点が挙げられます。
私が目指す素晴らしい人間像に、 他人を導き、自分もそれにふさわしい人間像である というようなものがあります。
もっと広い意味で、他方ではヨガを学ぶ理由として 自分自身を極めるため と言っています。
ですがその内訳を掘り下げてみると、口だけの人間にならないという点が一つの要素として浮かび上がってきます。
もしかしたら、自分がこのような人間だからこそ、周囲の同じような人間が目に入りやすいのかもしれませんね。
高い目標に向けて努力あるのみ
もちろん、がむしゃらな努力だけでは到達できない境地です。自分を客観的に考察することを繰り返していくことで、自分を律することができるようになると思いますし、意識的にそういうことを行っているつもりですが、まだまだです。
特に理学療法士は治療者でもありますが、教育者という側面もあります。患者さんを治療する一方で指導する立場でもあるのです。
それゆえに、患者さんとの間に(あってはならないことですが)見えない上下関係のようなものが生じてしまい、自分があたかも偉くなったような錯覚に陥ってしまいます。
これが、患者さんには適切な指導ができてもそれが自分に対してはうまく適用できない理由なんじゃないかと思います。
そんな理学療法士である私だからこそ、ヨガを学ぶことの恩恵があるのではないかと思っています。
目指すべき頂きは遠いですが、やりがいのある目標でもありますし、最後には成し遂げなければならない課題であるとも考えています。
Posted by 愛媛ブロガー Atsushi(@Atsushi_k0)
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