

私の生活(あるいは人生)のフレームワークとしてシンプルスローライフという考え方があります。
必要最低限のものやサービスに囲まれた状態でゆったりと過ごすというのが大まかな意味です。そしてその中で具体的に取り組んでいるのが、今回お話しする 断捨離 です。
断捨離というと、何でもかんでも捨てちゃうことを意味しているように感じるかもしれませんが、どちらかというとミニマリストにそういった傾向があるように感じています(私の主独断と偏見かも知れませんけどね)。
断捨離は、必要以上のモノを排除することで生活をシンプルにデザインして快適に過ごすための取り組みのひとつであるというのが私の解釈です。
今回は私が実践している例もご紹介しながら、快適な断捨離生活を送るためのポイントについてご紹介します。
捨てるのが辛くなるくらいなら安易にものを買わない
当たり前の考え方ですが、物を買えばそれだけ身の回りに物が増えていきます。
食料品や消耗品などは、いずれなくなってしまうのでいいのですが、一般的にものがあふれて困っている空間には 買ったのに使っていないもの や、 別になくても困らないという程度のもの がたくさんあると思います。
断捨離と言われると「捨てるのがもったいなくて断捨離できない」という意見がみられますが、それが無理ならなるべくものを増やさない努力が必要です。
断捨離というのは必要ないものを手放して解放される作業のことを言いますが、いずれ邪魔になるかもしれないものは、その必要性を吟味して 手に入れない努力をする ということも考慮すれば、ものが増えるということを抑えることにつながります。
参考:「捨てる力」と同じくらい「手に入れない力」か難しい | 歳月庵
漠然と行うのではなく目的をもって断捨離する
断捨離イコール快適な生活 と安易にイメージしているだけだと、実際にはなかなか進まないと思います。
「だって今でも困っていないからなぁ」という人もいるでしょう。断捨離をするなら、最初に実行する目的を明確にして取り組みましょう。
ただものを処分するだけではダメです。断捨離をすることでどんなメリットがあるのか具体的に挙げてみましょう。
捨ててからどんな空間でどんな生活をしたいかを明確にイメージしましょう。それができれば、手をつけるべきポイントが見えてくるはずです。
物質的なもの以外にも断捨離できるものは色々ある
断捨離とは、そもそも物を捨てるということだけを意味する物ではありません。
基本的にはヨーガの行法、「断行(だんぎょう)」、「捨行(しゃぎょう)」、「離行(りぎょう)」という考え方を応用して、人生や日常生活に不要なモノを断つ、また捨てることで、モノへの執着から解放され、身軽で快適な人生を手に入れようという考え方、生き方、処世術である。単なる「片づけ」や「整理整頓」とは一線を引くという。
断=入ってくる要らない物を断つ
捨=家にずっとある要らない物を捨てる
離=物への執着から離れる
断捨離 | wikipediaより引用
メソッド(方法論)ではなくコンセプト(概念)なんですね。なのでこれといって決まりはありません。有り余るモノから解放されようとする試みはすべて断捨離と言っていいと思います。
今までに私が実践してきたものの中には、「えっ?こんなものまで!?」というものも含まれています。以下に実例を示します。
インプットされる情報を断捨離する
昔とは比べ物にならないほどの情報化社会の中にいる我々は、少し意識してインプットされる情報を吟味しないと、いつしかオーバーフローしてしまうでしょう。
最近ではデジタル認知症とか デジタル老眼 のようなキーワードも出てきており、健康を害するレベルにまでなっています。
参考:デジタル認知症を予防するために実践しているちょっとした3つのコツ | 歳月庵
情報化社会の恩恵を受けながらも健康でい続けるために、また濁流のようにどんどん流入してくる情報に流されないためにも、情報の断捨離というのはどんな人でもいつかは必要になってくることだと思います。
もしかしたらすでに、無意識に誰もが取り組んでいることなのかもしれませんね。
参考:情報ダイエットという名の断捨離でライフスタイルをデザインする | 歳月庵
趣味の断捨離で家族との時間を確保する
まぁ、趣味ですからね。その人が楽しければいいんですけど、時間は有限です。
家族との楽しい時間を確保しつつ趣味を楽しもうとすると、あまりに多趣味な人は 家族との時間を犠牲にしなければならない という最悪の結末を迎えることも想定されます。
何かを得るなら何かを捨てる。人間の器の大きさは人それぞれでしょうが無限ではありません。優先順位をもって断捨離すべきでしょう。
また、私は趣味が多い方だと思いますが、それぞれが中途半端な達成度だなーと感じています。
逆に趣味がある程度1つか2つに絞られている人は、かなり熟練した技術を身につけている印象があります。やはり「やり込んでいる」人には敵わないですからね。
参考:「趣味の断捨離」が必要かもしれないと感じた瞬間とは | 歳月庵
ポイントカードやクレジットカードの断捨離で心にゆとりを
みなさんの財布って、パンパンですか?
札束でパンパンなのであればあ非常にうらやましいですが、おそらくお店で作ったポイントカードや付き合いで作ったクレジットカード、レシートなんかが占拠しているんじゃないでしょうか?
べつにしっかりと管理できる人で、それが苦にならないのであれば問題ないのですが、そういった人でも一度手放してみると、その開放感に驚くはずです。
実際にこの手のカードはなくてもさほど生活に支障はありません。
得られるはずだったお得を逃したという喪失感は、いつしか「もともとなかったものだし」という余裕へと変わることでしょう。
それどころか、ポイントの有効期限やカードの利用明細をたくさんチェックし続ける手間から解放されれば、心に余裕が生まれます。快適な生活にまた一歩、近づくことでしょうね。
参考:ポイントカードやクレジットカードの断捨離で精神的にもスッキリしよう | 歳月庵
マネークリップを使えば財布の中身を断捨離できて軽やかになるよ
一般的な財布から、このマネークリップに乗り換えると最初は非常に不便に感じると思います。
それだけ財布の中には、普段使用しないようなレシートやポイントカードが詰まっていることが多いです。
必要最低限の財布の中身にすることで、ポケットが膨らむこともないし、レジでいちいちお店のクーポンを探すようなことに神経を使うこともありません。
参考:マネークリップ歴15年以上の私が使い方や使い勝手を語り尽くすよ
また、キャッシュレス決済が一般的になってきた現代においては、財布の中身が小銭でパンパンなんてナンセンスとなりつつあり、私の周囲でもなるべくコンパクトな財布に最低限の中身、普段はスマートフォンで決済、なんて生活が浸透しつつあります。
まさにマネークリップに乗り換える絶好の機会の到来です。
参考:キャッシュレス決済とマネークリップは相性抜群。買い物をスマートにこなせて膨らんだポケットとオサラバだ!
通帳の断捨離で把握できるレベルでのコンパクトな資産管理を
よく節約の本によっては 目的別に預金口座を開設しましょう なんて書かれているのを見かけます。
それも確かに一理あるのですが、いつも資産管理のことばかりを考えながら生活しているわけではありませんし、しっかりと把握できていなければ効果的な資産管理は難しいでしょう。
逆に資産を一元管理するというのもリスキーな考え方のように思いますので、適切な通帳の数に落ち着かせるということがいいと思います。
私見ですが、適切な通帳の数というのは個人差がありますが、少なくとも10個とかいう数にはならないんじゃないでしょうか。
自分でしっかりと把握できるように、資産管理を今一度考え直して、通帳の断捨離に着手してみるのもいいかもしれませんね。
参考:通帳の断捨離がもたらす「把握できる程度のコンパクトな資産管理」のメリットとは | 歳月庵
ちなみに、ここで書いた通帳の断捨離やカードの断捨離をすると、持ち物もスッキリしますので、私の目指す「シンプルスローライフ」の縮図のような形になっています。
断捨離をするとこんな感じでシンプルなライフスタイルになるという一例としてこんな記事もあります。
参考:通帳やカードの断捨離のおかげで新しい財布が必要なくなったぞ | 歳月庵
CDの断捨離で音楽はすべてデジタルデータ化する
音楽を楽しむ人にとっては、今やCDプレイヤーよりもiPodに代表されるデジタル音楽プレイヤーが一般的になっています。
厳密に高音質を追求するのであれば、やはりCDの方がいいんでしょうけど、私の場合はそこまでのレベルは求めていません。
どちらかというと、そのまま処分するのはもったいないから何かしらの形で音楽を残したいという程度です。
CDを一枚一枚デジタルデータ化して保存するというのはけっこう手間がかかりますが、そうすることで手に入るものは大きいです。
毎日コツコツでもいいので、ぜひやってみることをお勧めします。
参考:なかなか進まなかった「CDの断捨離」が終了してスッキリしたよ | 歳月庵
予定を断捨離して心のゆとりを確保することのメリットとは
一昔前の私なら、手帳がスケジュールでビッシリと埋まっていることがカッコイイことだと思っていましたが、今はちょっと違います。
個人の性格にもよるのでしょうが、私はちょっと余裕があるくらいでないとすぐに参ってしまいます。
1日のスケジュールでも、1週間のスケジュールでも、1ヶ月のスケジュールでもいいので余裕を持たせることで、新しいアイデアが湧いてきたり、ちょっとストレスから解放されたりといいことがたくさんあります。
私の場合は何もない時間が確保できたら、特に何もせずにぼーっとしています。そういう時間が私には必要だとわかったからです。
1日の時間は有限ですので、何かの予定を断捨離しないとなかなかこういった時間は確保できないでしょう。一度見直してみてはいかがでしょうか。
参考:「予定の断捨離」で心に余裕を持たせると新しいアイデアが湧いてくるぞ | 歳月庵
スマホやPCのアプリの断捨離で得られるメリットとは
いつのまにか増えていくのがスマホやPCのアプリです。スマホの場合は写真もけっこうすぐ増えちゃいますので削除も一手間ですね。
アプリの場合、使っていないものや不要なものは、削除してしまってもすぐに再ダウンロードできる便利な仕組みができています(私はiPhoneを使用しています)。
アプリってかなりの頻度でアップデートしないといけませんよね?そうすると通信量も知らず知らずのうちに増えてしまい、私のようにテザリングを多用するような使い方をしているとすぐに 7GB縛り にひっかかります。
なので当分使う予定のないアプリなどは、私はすぐに削除します。そうすることで通信量を節約できますし、空いたストレージを娘の写真に使えるんですよ。
参考:アプリの大掃除がストレージを軽くするだけじゃなくて通信量の節約に有効だよ | 歳月庵
ちょっとした書類はスマホアプリで取り込んでそのまま捨てる
もちろん定番の書類の断捨離もやっています。ただ、本格的に自炊も含めて行うとなると、やはり専用の機械が必要になります。
このあたりは必要になってくるでしょうね。でも残念ながら私はこれらを持っていませんので、今の段階では簡単な書類をスマホアプリEvernote Scannableを使ってEvernoteに保存しています。
本格的な本や雑誌は難しいですが、レシートとかパンフレットとか、2~3枚の書類程度であれば、サッと取り込んでそのまま捨てることができます。
あとでまとめてやろうとすると、なかなか重い腰が上がらなくなってしまいますので、その場で手軽にできるのがいいですね。
参考:iPhoneをかざすだけでスピーディに簡単スキャン!しかも無料の「Scannable」というアプリで書類のデータ化が捗るぞ | 歳月庵
洋服の断捨離は季節の変わり目にやるのがオススメ

洋服って増やすつもりはないのにも関わらず、なぜか増えちゃいますよね。でも収納スペースは限られていますから、どこかのタイミングで処分しなくてはいけません。
よく聞くのが「着られなくなるまで着て、ダメになったら処分する」というものですが、靴下などの高負荷がかかる場所で使う衣類は定期的にダメになっちゃいますけど、普通の衣類はそうそうダメになったりしません。
私は衣替えの季節になるタイミングを洋服の断捨離のタイミングと捉えています。今の季節であれば夏服を処分するのですが、そのシーズンで一度も着なかったものはほぼ必ずと言っていいほど処分の対象にします。
だって、ときめかなかったから着なかったんでしょ?
「イヤイヤ、衣装ケースの奥の方にしまってあったから気付けなかっただけで、この服はとても気に入っていて、、、」とか言ってはいけません。
そもそも自分が好きで買った服かもしれませんが、それは把握しきれないほど持っているという証明ではないですか?
どうせこれからの季節は冬ものの服を買うつもりはなくても買っちゃうんだし、それを収納するスペースをつくるつもりで処分しましょう。
ただでさえ洋服というのは真っ先に断捨離のターゲットに挙げられるものなのですから。
参考:洋服の断捨離をするなら季節の変わり目がオススメな理由とは | 歳月庵
モノをただ捨てることと断捨離は意味が全く違うことを知ってから行うべき
私の断捨離の実際などを交えて断捨離を行うポイントについて書いてきましたが、おそらく書いてあることは当たり前のことであり、特別なものではありません。
でもよく勘違いされがちなのが、その空間からモノがなくなれば快適になる と盲目的に行う人が多いように思います。
しかし必要なモノはあくまで必要です。なんでもかんでも捨ててしまえばいいというものではありません。
あなたの周囲を見渡してみて、「あぁ、過剰にものがあふれているな」と感じれば、その過剰な部分を処分すればいいと思います。
そして、それはもちろん目に見える物質的なモノだけではありません。
日本には「もったいない」という素晴らしい精神がありますが、それが行き過ぎるとモノで溢れかえりすぎてしまい、管理したり過剰な気力や時間を費やしてしまいがちです。
私の両親をはじめ、年配の方になればなるほどこの傾向は強まる傾向にあります。
ぜひ思い切って断捨離にチャレンジしてみませんか?不要なモノのない快適な生活をイメージしてから行いましょうと言っておきながらアレなんですが、逆に不要なモノのない生活を一度身をもって体験してみるというのも一つの手です。
モノで溢れかえっていてそれがストレスになっていると自覚できない人もいると思いますので、身近なものからちょっとずつチャレンジしてみませんか?
クローゼットの中だけ とか 車の中だけ とか、生活にあまり被害が及ばない程度の断捨離でも、達成できればきっと新しい景色がみえることでしょう。
Posted by 愛媛ブロガー Atsushi(@Atsushi_k0)