
今年の4月から、購入したロードバイクで自転車通勤を始めました。
せっかくのロードバイクですから、通勤はもちろんツーリングにも使っていて、久々に満足度の高い買い物ができたと嬉しく思っています。
実際に自転車通勤してみて思ったのですが、 自転車通勤することは、自動車やオートバイにはないメリットやデメリット があるんですね。
今回は、約1ヶ月半が経過した現時点で感じている、自転車通勤のメリットやデメリットについて書き記しておこうと思います。
今からロードバイクで自転車通勤をしてみようと考えている人はぜひ参考にしてみてください。
自転車通勤のメリットとは
まずは自転車通勤をするメリットについてご紹介します。自転車通勤の素晴らしい点を挙げるというよりも、自動車やオートバイと比較して感じたことになります。
ガソリン代がかからない
これが自転車通勤の一番のメリットだと感じる人も多いと思います。動力源は自分自身ですので、ガソリン代は1円もかかりません。
さらに言うなら、自転車は定期的に維持費がかかるものではありません。バイクや自動車なら車検や税金、自賠責保険、任意保険などの多額の維持費がかかりますが、自転車は購入すればそれで終わりです。
私の車の燃費や通勤距離、1年間の出勤日数と、自転車の購入金額を考慮すると、約1年くらいで元が取れる計算になりますから、非常に経済的な乗り物だと言えます。
通勤ラッシュや帰宅ラッシュの影響を受けにくい

自動車やオートバイで通勤しているとほぼ必ずと言っていいほど渋滞に出会うと思います。
だいたいどこの会社でも出社時間というのは似たり寄ったりになりますから、そこに間に合うように家を出て、同じようなタイミングで道を走っているのですから当たり前ですね。
また、都会の人なら通勤の満員電車も悩みの種ではないでしょうか。
私はこれを経験したことはありませんが、かなりの苦痛であるとよく言われますよね。想像しただけでキツイ。
自転車通勤になると、これらのストレスからも解放されることになります。
当然ですが、通学している学生や、こちらと同じ考えで自転車通勤している方もいるんですが、少数派です。
都会の方ではロードバイク離れが進んでいるというふうにも言われていますから、逆に今がチャンスです。
通勤時間も、渋滞がないから自動車より短くて済むケースも多く、余裕を持って通勤できたり、自宅や職場で過ごせる時間が増えるケースもあるでしょう。
程よい運動になるから健康になれる
通勤を自動車で行い、それとは別に運動する時間を確保するのは、忙しい現代人にはほぼ無理でしょう。
そんなときは自転車通勤です。
運動と通勤を同時に行えば時間的な余裕が生まれますよね。通勤そのものがトレーニングになるわけです。
わざわざ運動する時間を確保するために削れるのは、睡眠時間だったり家族との時間だったりします。
でもそれって実は一番削ってはいけない時間なんじゃないでしょうか。
家族や大切な人との時間をしっかり確保して、睡眠時間も犠牲にすることなく、自分の健康を守るためには 通勤を運動に変えてしまうという考え方は非常に合理的ではないかと思います。
ただ、ロードバイクというとスピードが出ますからキツイという印象を持っている人もいると思います。
実はロードバイクを使った通勤の恩恵とういのはスピードではありません。
同じスピードをママチャリやシティサイクルよりも楽に出せるというところが最大の恩恵なのです。
参考:【3年以上の経験からわかったこと】ロードバイクで通勤する最大の恩恵はスピードではなく体力的に楽だということ
つまりキツすぎないほどの、ほどよい運動になるということですね。
ちなみに補足ですが、自転車通勤のメリットを受けやすい通勤距離は8.0km程度と言われています。
これがクロスバイクだと5.0km程度、普通のシティサイクルだとそれ以下ということになるようです。
特にロードバイクにこだわりがなければ、他のカテゴリーの自転車も検討してみるといいと思います。
参考:ロードバイクで自転車通勤する時に最も恩恵を受けやすい通勤時間と距離の目安を解説
自転車通勤のデメリットとは
デメリットを挙げていくと、意外に多いことに気がつきます。ただし、それらを考慮してもメリットのもたらす恩恵の方がはるかに勝ります。
しっかりとデメリットを把握して対策をとっておけば、恐れることはありません。
急な天候不良でずぶ濡れになる
これはバイク通勤でも徒歩通勤でも同じことですが、急な雨でずぶ濡れになるということが挙げられます。
特にロードバイクはフェンダー(泥よけ)がついてないものがほとんどのため、後ろのタイヤが背中に水を跳ね上げるから背中も前もずぶ濡れになるんですよね。
普段から雨具を持ち歩くというのもどうかと思いますが、天気予報をしっかりと確認して、急な天候の悪化にも柔軟に対応できる余裕がほしいところです。
また、逆に天気が良い時でも日焼けしちゃうというのが気になるところですね。日焼け止めを塗ったり、夏でも長そでの服を着るなどして肌の露出を抑えるなどの対策が必要になります。
体調不良時には運転がキツイ
体調不良のときは自動車やバイクと同様に自転車も運転を控えるべきではありますが、どうしても帰宅するために運転する必要がある場合があります。
体調不良で仕事を早退する時などには自宅までの道のりが倍以上あるのかと思うほどに走るのが辛いんですよね。
オートバイや自動車のように座っているだけとは違って、ペダルをこがないと前に進みませんから、できることなら公共の交通機関を利用したいところです。
無理して運転していると、そういう時に限って事故やトラブルに遭遇しちゃいますから、適切に判断したいところです。
意外と事故や怪我をおこしやすい
特に私が自転車通勤を始めた4月は、中学校や高校の新1年生が自転車通学を始めた時期でもあるので、慣れてない運転(急な方向転換とか、カバンが重すぎることでフラフラする)により事故を起こしそうになったことがあります。
自動車と違って、身体がむき出しになっている自転車は、接触した時のダメージが非常に大きいです。
特にロードバイクの場合だと、ゆっくり走っているつもりでもかなりスピードが出ていることが多く、急に止まれないんですよね。
そのことをしっかり自覚していないと、思わぬ事故を起こしかねません。
また、自転車ってすれ違ったり追い抜いたりするときに、お互いの動きを予測して、ゆずり合って対応することが多いように思います。
でもそれって、意思疎通がしっかりできていることにはなりませんから、お互いの思惑が違っていると簡単にぶつかってしまいます。
相手が自分の想像通りに動かないのが普通だ という認識でいる必要がありますね。
参考:ロードバイクで自転車通勤を始めて2ヶ月が経過して感じる危険性とは
暑さや寒さの影響をダイレクトに感じる

オートバイも身体がむき出しですから同じように感じるかもしれませんが、自転車の場合はそれに加えてペダリング動作をしています。
運動すれば、筋肉が熱を生み出しますし、それを冷やそうと多量の汗が出てきます。特に夏は汗が止まらなくなるくらい暑いです。
自転車で走る目的が 通勤 であれば、汗だくで仕事を始めるということになりますから、しっかりと服装を整えたり、汗の始末をする必要性があります。
そうしないと、オフィスで一日中にわたり汗臭いにおいを撒き散らす人というレッテルを貼られることになりますからね。それは避けたい!
また、冬でも自転車の運転で汗をかくのですが、信号待ちなどで止まるとたとえ短時間でも急激に汗が冷えて冷たくなり、次に走り出した時にめちゃくちゃ寒い思いをします。
こんなことを繰り返していたら、数日で風邪を引いてしまうでしょう。
とにかく、夏でも冬でも大量に汗をかく乗り物だという認識を持って、汗対策を万全にしておくのが重要です。
健康のためにと自転車通勤を選んだのに、そのせいで体調を崩してしまってはいけませんからね。
盗難対策やイタズラ対策に手間がかかる
自転車に常につきまとう盗難やイタズラ。
特にロードバイクの場合は盗難被害にあいやすいので、駐輪する場所やセキュリティロックなどの対策が必須であり、駐停車するたびに神経を研ぎ澄ませてしっかりロックをかける必要があるので、けっこう時間をとられますし疲れます。
また、ライトも盗まれないように、駐輪するたびに外すようになるのですが、たまに自宅を出るときに持っていくのを忘れてしまい、夜間に無灯火走行になる危険性が高まるケースもあります。
世の中から盗難やイタズラがなくなることはありませんから、愛車を守るための対策をしっかりととる必要があります。
大きな荷物や重いものを運べない

自動車だと雨に濡れずに大きな荷物を運べますよね。
バイクでも、しっかり荷物を固定しておけばある程度のものは運べるはずです。
しかし、ロードバイクの場合は荷台もカゴもありませんから、荷物はカバンに入る程度の大きさと重さのものに限られます。
雨がふりそうなら、その貴重なスペースを雨具が占領することになるため、もっと荷物が入らないわけです。
たとえば、今日は仕事で自宅のノートパソコンが必要になるから持って行こうと思うと、それが入る大きさのカバンを用意する必要がありますし、入ったとしてもけっこう思いです。
しかもそんな日に限って急な雨に降られた場合、最悪の結果が待っています。
ますます、気象情報をしっかりとチェックする必要性がありますし、そもそも自転車で通勤するときは、荷物を最低限にとどめる工夫が必要です。
メンテナンスが大変

自転車、特にロードバイクは自動車やバイクと比べると、メンテナンスが大変な印象があります。
特にタイヤの空気圧は、ロードバイクの場合は 毎週 〜3週間に一度は必ず点検しておく必要があります(車種によります)。
そして空気を入れようとするときは、必ずと言っていいほど かなり空気が抜けている ことが多いです。
ロードバイクって、けっこうすぐに適正空気圧から外れちゃうんですよね。
繰り返しになりますが、ロードバイクはスピードがかなり出る乗り物ですから、タイヤのトラブル(パンクなど)があるとほぼ絶対的に大怪我しちゃいます。

なので、タイヤは自転車にとっては最重要部品の一つだと考えています。
空気圧が低いままで走っていると、タイヤのトラブルが起こる危険性が非常に高まりますから、個人的には毎週チェックすることをオススメします。
あと他にも、チェーンのオイル切れとか、破損箇所の確認など、こまめにチェックしておかないと、故障の原因になりますし、故障は自分の身体に直接的に跳ね返ってきますので、サボらない方がいいですね。
自転車通勤のデメリットはたくさんあるけど、メリットの恩恵の方が大きいからおすすめだよ
こうしてみると、デメリットの方がたくさんあるように感じますが、メリットのもたらす恩恵の方がはるかに勝っていると思います。
そもそも、私が自転車通勤を始めた根本的な理由は、便利すぎるライフスタイルは自分をダメにすると思ったからです。
少しくらい不便だったり面倒なことがあったとしても、将来の健康のためだと思えば取り入れる価値はあると思っています。
通勤時間を使って有酸素運動で体力を向上させ、おまけに財布にも優しい。
通勤の渋滞や満員電車がもたらすストレスからも解放されて健康的な生活が手に入ります。
少々のデメリットは知恵と工夫でどうにでもなりますから、是非とも続けていきたいと思っています。
逆に魅力を感じないなら自転車通勤はやめておいた方がいいのも事実

また、この文章を読んで「なんか自転車ってデメリットが多いし、どうしても我慢できないデメリットもあるから、やっぱり自転車買うのやめようかなー」って思った人もいると思います。
もしそう感じたのであれば、やめておいた方がいいかもしれません。
この記事には自転車通勤の魅力をご紹介したい一方で、こんなはずじゃなかったのに という人を減らしたいという思いも込められています。
メリットとデメリットをしっかりと知った上で、それでもトライしてみようと思った人は是非とも取り入れてほしいと思っています。
ただ、「なんか自転車通勤て良さそうだなー」という軽い気持ちで自転車を購入してみたけど、結局最初の2、3回でデメリットが多すぎることに気がつき、結局自転車を無駄にしてしまったという悲しい思いをするのは避けたいですよね。
こういう人って、実際には非常に多いのだそうです。
先述した 都会ではロードバイク通勤離れがすすんでいる というのも、「ブームに乗っかって購入して通勤してみたけど、こんなはずじゃなかった」という人がほとんどだとか。
ぜひ、衝動的にトライするのではなく、適切な情報を得た上でしっかりと考えて、それでもやってみようと思えれば取り組むという慎重さを持っておいていただきたいですし、そうなった時にこの記事の情報がお役に立てれば幸いです。